顎関節症
顎関節症とは?
「口を開けると顎(あご)の関節が痛い…」「顎の関節がカックンと音がする」といった症状が気になる方はいませんか?
もしかすると、その症状は顎関節症(がくかんせつしょう)かもしれません。
顎関節症は耳の下の方にある「あご」の関節やその関節を動かす筋肉の異常が生じた状態で、以下のような症状がみられます。
- あごの近くが痛む(関節周辺やほほ、こめかみなど)
- 口が開きにくい
- 口を動かすとあごの関節の音がなる
ひどい場合には、ものを噛みづらくなるなど日常生活に支障をきたすことがあります。
顎関節症の原因は?
最近の研究では、顎関節症の原因は関節そのものに異常があるだけではないことが明らかになっています。
顎関節を動かす筋肉の異常により症状がみられることも少なくありません。関節や筋肉に異常をきたす原因には次のようなものがあります。
特に、ブラキシズムやTHCは精神的なストレスや睡眠障害などと関連しており、顎関節症は多くの要因がからんで起こる不調なのです。
治療法の種類
多くの要因が関わって起こるため、治療法もそれぞれの原因を考えて行う必要があります。
歯科で行う治療
夜間の歯ぎしりやくいしばりに対して、マウスピースやスプリントといった装具で予防を行います。
なお、痛みの強い患者さんには消炎鎮痛剤を処方することがあります。
生活習慣の指導
器具や薬を使った治療にあわせて、症状を引き起こす根本的な原因となっている、生活習慣を改善することも重要です。
以下に、生活習慣の改善するポイントを紹介します。
関節の負担を減らす
食事で硬いものをかんだり、かむ回数を多くしたり、片側ばかりでかんだりすることを控えます。
また、大きく口を開けたり、ほお杖をついたりといった行動を禁止します。
筋肉への負担を減らす
関節の負担を減らす食事の工夫は、同時に筋肉への負担も減らすので注意して行います。
また、上下の歯が接触するような行動(くいしばりや歯をならすなど)をできるだけとらないように、日頃から意識します。
精神的なストレスや不安を減らす
歯の接触を引き起こす行動はストレスや不安からきていることも多いです。
そのため、日頃からストレスを感じる環境を避ける工夫が必要です。